【wholesale:卸売】


●この単語はretail(小売)とともに、もはやカタカナ英語化して
いるかもしれません。小売とは直接一般消費者に販売すること、
卸売とは業者から小売業者に販売することです。売買や販売代理店
関連の契約には頻出の言葉です。


ライセンス関連の契約にもこの言葉が出てくることがあります。例えば、
ライセンスの対価としてロイヤリティ方式を採用すると、一定期間の
販売総数を基準に対価が算定されます。その場合は卸売り、小売等の
販売態様に関わらず正確な販売数を把握する必要があるのです。


●ところが、海外の会社へのライセンスとなると、海外での販売数量を
正確に把握するのはなかなか難しいものです。ライセンシーが報告して
きた数字が正しいか判断できません。そのため、現地の専門家に監査
業務を依頼することもあります。そのような手間をかけるくらいなら、
ライセンス対価を一時金払いで処理してしまう考え方もあり得るかも
しれません。


●英文契約書では以下のような文言が記載されることがあります。


The Publisher will pay to the Author 1% of the Net Cash Receipts
 for the first 500 copies sold throughout the World through
 wholesale or retail channels.

「出版社は、卸売、または、小売チャンネルを介して世界中で販売される初回
500部の正味現金受領額の1 %を著者へ支払う」