【契約(書):agreement、contract】


●契約、契約書のどちらの意味でも使われます。agreementは「合意する」
という意味のagreeの名詞です。双方が合意することによって契約は成立
します。contractは動詞もあり、「契約する」「(親交・婚姻などを)
結ぶ」という意味です。


私の経験からは、agreementは契約に限らず、確認書や覚書と呼ばれる
簡易な形式の文書にも使用されています。一方、contractは比較的、
フォーマルな契約書のタイトルで目にします。法律上は、agreementと
contractは別概念とされていますが、実務上は同じと考えて問題ないと
思います。


●「英文契約書なんて恐くない!」でも解説しましたが、契約書のタイトル
は内容に応じて、具体的に記載する方が好ましいです。なぜなら、現時点
では多くの会社が契約書を書面でファイルしていると思いますが、ファイル
から契約書を探し出すのに時間がかかってしまうからです。似たような
契約書が増えてくると、最初のページを見て内容を判断する必要があります。


慣れれば英語の文面が瞬時に頭に入ってくるかもしれませんが、慣れない
うちは、記号の羅列と同じで識別できません。そんなとき頼りになるのが
タイトルなのです。


●売買契約ならsales agreement、請負契約ならsubcontract agreement、
ライセンス契約ならlicense agreement、代理店契約はagency agreement
です。


因みに、契約書を締結せず、相互の信頼関係を基礎として物事を進める
際の口約束を「紳士協定」と言います。英語ではgentlmen's agreement
です。私も会議などに出席すると、「今日の打ち合わせ内容はgentlmen's
agreementで内緒にしといて」と言われることがあります。話している
内容はとても紳士的ではなかったりするのですが・・・。


●契約書中では以下のように使われます。

The objective of this agreement is to develop the product based
 on the X's specification. 


これを翻訳すると以下のようになります。
「本契約の目的は、X社の仕様に基づき製品を開発することである」