単元未満株式を有する者は、投下資本の回収を保証するため、
いつでも会社に対して単元未満株式の買取りを請求できる。 
(平成19年第37問)


回答 ○

解説
単元株制度とは、株主の議決権の行使に対して一定数の株式を保有
することを求めるもので、その一定数の株式を一単元と呼びます。
一単元に満たない株主は単元未満株主と呼ばれます。

通常の株主の権利としては、株主配当など会社から経済的利益を受ける
自益権と株主総会での議決権行使など会社の経営に参与する共益権が
あります。単元未満株主は株主の重要な権利の一つである共益権が
行使できないことになります。

会社法192条は、単元未満株主が会社に対して、自己が保有する
単元未満株式の買取を請求できる旨を定めています。法は、単元
未満株主に対して、株主としての権利制限を受ける立場から容易に
離脱できるよう、このような権利を定めたものと考えます。

発展学習として、会社における単元株制度採用に必要な手続について
確認してみましょう。

関連条文
会社法

(単元未満株式の買取りの請求) 
第百九十二条  単元未満株主は、株式会社に対し、自己の有する単元未満株式を買い取る
ことを請求することができる。 
2  前項の規定による請求は、その請求に係る単元未満株式の数(種類株式発行会社にあっ
ては、単元未満株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。 
3  第一項の規定による請求をした単元未満株主は、株式会社の承諾を得た場合に限り、当
該請求を撤回することができる。