【no less than:同様に】


●今日の単語は受験英語です(笑)。私は高校時代、no less than
が出ると、逐一、「より少ないことはない」だから「多い」的な
意味だなと頭の中で変換していました。逆にno more thanは「より
多いことはない」だから「少ない」的な意味と考えていました。


英文契約書、特に秘密保持契約に関する仕事に携わってからは、no 
less thanという言い回しは頻出ですので、逐一変換しなくても
読めるようになりました。秘密保持義務を課すといってもその
管理態様まで規定するのは大変なので、自社の秘密情報と同様の
秘密管理をしなければならないという文脈です。先端技術に携わる
会社では「秘密情報管理規程」のような社内規程で情報セキュリティ
体制を整えているのが常識ですので、当該規程に従って他者の秘密
情報管理を行うことになります。


●英文契約書では以下のような文言が記載されることがあります。


Recipient agrees to use reasonable care, but in no event no
 less than the same degree of care that it uses to protect
 its own confidential information of similar importance, 
to prevent the unauthorized use, disclosure, publication and
 dissemination of Confidential Information.


「受領者は、秘密情報の無権限の使用、開示、公表及び頒布を防止
するために相当な注意を払うものとし、いかなる場合においても、受領者
が自己の秘密情報で同程度に重要なものに対するものに払うのと同様に
注意を払うものとする」